Web集客ってどうやってるの? 費用対効果出ないんじゃない?
集客で最も気になるのが、「費用対効果」です。
これは平たく言うと、「投資した金額に見合う成果が得られているかどうか」です。
例えば5,000円の商品を売るために、6,000円を使ったらマイナスになってしまいます。またこの商品を売るために2,000円かけた場合と1,000円をかけた場合だとどちらも利益は出るはずですが、後者の方が「費用対効果が高い」のは明らかです。
企業はどこもこの費用対効果を高めることに、躍起になっています。
そんな中、Webでの集客は費用対効果が高い取組みになるのでしょうか。
ここではWebサイトでの集客方法と、費用対効果の実際について解説していきます。
1 マーケティングは大きく2種類ある
2 コンテンツマーケティングの手法
3 効率を上げるためのアクセス解析とCMS
1 マーケティングは大きく2種類ある
集客は、「マーケティング」という言葉に置き換えられます。
マーケティングの解釈はいろいろありますが、ここでは「売るための仕組みづくり」と考えましょう。
マーケティングには大きく二つの種類があります。
(1)お金をかけての広告
(2)お金を(あまり)かけない仕組みづくり
(1)はイメージしやすいでしょう。
お金をかけて広告を出して、それにより集客をしていきます。
冒頭の例で上げたように、5,000円の商品を売るために2,000円の広告費と1,000円の広告費ではどちらも利益が出ますが、費用対効果を高めるために1,000円の広告費で済むようにしていきます。
なおここでは話を単純にするために商品の原価などは省いています。しかしその商品の企画開発、また原料の調達など経費にたくさんのお金がかかっているため広告費は500円以内に押さえないといけない、といったケースも実際にはよくあります。
マーケティング本来の意味では、(2)になります。
必ず広告費用が発生する(1)はマーケティングのごく一部に過ぎず、マーケティングに携わる人たちの腕の見せ所は「いかにお金をかけずに集客するか」になります。
具体的な方法を紹介しましょう。
「口コミマーケティング」はその代表的な取組みです。
以前は良い商品やサービスに対して自然発生的に口コミが発生するのを待つような受け身の姿勢が多かったのですが、最近はその商品の面白い使い方を撮った動画を各種SNSに投稿してもらうなど、シェアへの仕掛けを加えたキャンペーンが目立っています。
昔主流だった「クイズに答えてプレゼント」といったキャンペーンだと大きな広がりはしにくかったのですが、今はSNSで横にどんどん広げることができます。また商品やサービスをどう絡めた投稿にしてもらうかなどの工夫が、マーケティング担当者の力量になります。
さらに最近の主流は、コンテンツでユーザーを振り向かせ、申し込み欲求を高めていくというものです。「コンテンツマーケティング」がこれにあたります。
次項で詳しく解説していきましょう。
2 コンテンツマーケティングの手法
コンテンツマーケティングは、質の良いコンテンツを多く提供していくことで見込み客を集めていく手法です。
理想は集客だけでなく、ユーザーの興味関心をコンテンツで高めていき、実際の商品購入やサービスの申込み、あるいは問合せにまでもっていくのがベストです。
この集客手法に欠かせないのが、SEOです。
せっかく良い記事コンテンツを次々にアップしていっても、ユーザーが気づいてくれないと意味がありません。
また多少はリスティング広告(検索に連動した広告)やディスプレイ広告(バナー広告)を使うのはありですが、そればかりだと広告費を使い続けるだけでコンテンツマーケティングのメリットがあまりありません。
Googleで上位表示される記事コンテンツの作成が、成功の大きな要因になります。
なお話をシンプルにするために記事コンテンツと限定していますが、実際にはメルマガ、調査データ、ニュースリリースなどもコンテンツマーケティングの範囲になります。
特に動画は、影響力を高めています。
ただし記事コンテンツに比べると、制作のハードルが上がるのが難点です。
また動画だけだと、Googleが十分に認識してくれません。動画にタグづけなどをしてテキスト情報を加えれば認識する確率は上がりますが、それだけでは上位表示はできません。そのため動画+記事コンテンツでページを作るというのが、良い取組みと言えます。
SEO以外に、SNSからの集客もコンテンツマーケティングの集客経路としては価値あるものです。
特に若年層では、商品やサービスによってはGoogle検索よりSNSからの情報入手が多くおこなわれています。
例えば若い人向けの新発売スイーツや音楽イベントといいった情報は、SEOで集客するよりもツイートから見つけてもらう方が効果的かもしれません。世代や対象範囲を広げて、LINEの公式アカウントやLINE@といったサービスと連動させるのも良いでしょう。
3 効率を上げるためのアクセス解析とCMS
この記事の締めとして、実際に費用対効果を上げるノウハウをお伝えしましょう。
「アクセス解析」と「CMS」は欠かせないものになります。
費用対効果を高めるために重要なのは、PDCAサイクルです。
打つ手がすべて大当たりしていくという神がかった手腕を持つマーケティング担当者など、この世界に存在していません。
実際には立てた企画を世に出してみて、その効果を検証して改善を加え、失敗のリスクを減らしたり効果を少しずつ高めていくというやり方になります。
仮に最初から良い成果が出ていても、時間の経過と共にそれは薄れていきます。
その凹み始めたタイミングを把握して、次に打つ手を考えるのも腕の見せ所です。
もうお分かりでしょうが、これを数値的に把握できるのがアクセス解析です。
集客レポートで実際にどの経路からのアクセスが多いのかを把握するのはもちろん、入り口ごとのユーザーがサイト内でどんな動きをしているのかの見極めが大切です。
マーケティングを行う場所、あるいは広告の出稿先はインターネットだけではありません。
しかしWebでのマーケティングが最も数値把握がしやすく、次の改善を加えるのにもスムーズなのは事実です。
チラシやテレビCMは昔からある手法ですが、今も十分な効果測定はできないため、結局は費用対効果が見合うのかどうか分からず、実施していても予算の削減対象として早々に名前が上がるのが常です。
アクセス解析がマーケティングツールとして欠かせないのは比較的理解できるでしょうが、なぜCMSも重要なのかは分からない、という人は多いでしょう。
CMSはソースコードに詳しくない担当者レベルで更新ができるツールですが、その簡単さにより「改善施策がすぐに実現できる」というのがポイントになります。
アクセス解析でせっかく改善箇所が分かりどこを直せば良いかを考えられても、実際にWebサイトを直せないと絵に描いた餅に過ぎません。
そのため少し前までは、施策を反映させるためにhtmlやcssといったソースコードを触れる専門スキルを持った人材を雇うか、外注の制作会社に発注しなければできないという状態でした。
これには当然経費と時間がかかるため、実現がされにくかったのです。
しかしCMSにより、更新は劇的に簡単になっています。
特に記事コンテンツの再編集、新規アップは容易です。
PDCAのCheckを担うのがアクセス解析だとすると、改善となるActionを進めるのがCMSになります。
アクセス解析に加えCMSを導入したサイト運営が広がっているため、Webサイトを使った集客はさらに効果的になってきたと言えます。